アフィリエイトサービスが増えた結果、アフィリエイト紹介料の高い商品ばかりネット上で目立つようになって、本当に素晴らしい商品や客観的なレビューが見つけにくくなっていると感じています。
ユーザにとってはネット上の体験が悪化しています。
アフィリエイトの理想
アフィリエイトサイトの良さは、世の中に認知されていない良い商品を紹介することでみんなに良い商品を知ってもらう事。そして購入されれば紹介者に金銭的メリットがありwin-winとなる事かと考えています。
これにより知名度が低いが本質的に優れた商品がどんどん紹介され、消費者にもそれが認知されるという良い循環が生まれるはずです。
アフィリエイトの現実
現実のアフィリエイトサイトでは紹介料が高い商品が優先的に紹介され、アフィリエイト紹介料がない商品は紹介されません。アフィリエイトサイトには、サイト作成者によるおすすめ商品ランキングがよく載っていますが、上位はアフィリエイト紹介料金が高い商品ばかりです。本当に良い商品でも紹介料がなければアフィリエイトサイトでは紹介されません。
現在アフィリエイトサイトが乱立し、それらのアフィリエイトサイトではgoogle検索上位となるためにいろんな対策がされています。結果として良い商品をただ紹介しているだけのblogは検索下位になって見つけにくくなっています。
検索上位のアフィリエイトサイトでは本当に良い商品は紹介されにくいため、良い商品が世の中に認知されにくくなっています。
理想とは逆の事が起こっています。
例:高還元率クレジットカード
クレジットカードは1件申し込みを獲得できると紹介料が数千円から数万円ももらえるため、多数のアフィリエイトサイトがあります。
ちなみにクレジットカードのポイント還元率は低い場合0.5%です。1%のカードは多数あります。1.5%を超えるカードは非常に少数で様々な条件があります。
ここで「高還元率 クレジットカード」で紹介されるページを見てみましょう。たくさんのアフィリエイトサイトが検索上位にあります。中身を見ているとほとんどのサイトで何故か還元率1%程度のカードが多数おすすめされています。還元率以外のメリットを挙げて総合的におすすめとしていますが、そこで紹介されているカードの多くはアフィエイト紹介料が高いカードです。
実際に還元率が良いクレジットカードの1例を挙げると、入会後の期間限定の還元率であれば、三菱UFJ-VISAが入会後最大3ヶ月2.5%、三菱UFJ-VISAゴールドが入会後最大3ヶ月5%と非常に高い還元率です。毎年の利用料金が多ければ還元率が良くなるカードとしてアプラスアクシスカードプラス 2%、ジャックスプラチナ 2%などがあります。また利用料金の制約がほとんどないカードしてp-one wizカードは1.5%還元と優れています。(デビットカードは除く。クレカマニアの方からは異論があるとは思いますが、最良のカードではなく良いカードの1例と考えてください。)
p-one wizカード以外は(おそらく)紹介料がほとんどないため、アフィリエイトサイトでは全く紹介されません。
p-one wizカードは低額ながら紹介料がありますので、アフィリエイトサイトでも多少は紹介されますが、それより高額な紹介料の得られる他のカードをよりおススメしているサイトが多いです。
結果として本当に優れたカードは「高還元率 クレジットカード」の検索では見つけられない状態となっています。こういった事が多くのサービス・商品で起こっています。これはアフィリエイトサイトの大きな弊害です。
原因・解決策
アフィリエイト料金が高いということは裏返すと、販売会社に大きな利益がある商品であり、消費者にとってはお得な商品でありません。そんな商品を高額なアフィリエイト料金につられて不公平な紹介記事を書くサイトは、消費者にとっては有害です。
アフィリエイターさんたちが良心を持って紹介料に関係なく優れている商品を紹介すれば良いと思います。ただ、アフィリエイターにとっては利益が大事ですので、彼らに規範を求めることは無理と考えます。アフィリエイトサービス運営者がこのような状況を生まないように運営するしかないと考えています。
どんなアフィリエイトサービスが望ましいでしょうか。おそらくこの3点になると考えます。
- 紹介されている商品が十分多く、その分野で本当に優れている商品が網羅されていること
- 不足しているなら本当に優れた商品をアフィリエイト商材に取り入れていく努力を行っている事
- 紹介率や紹介料金が均一で、粗悪な商品を他商品より高額な紹介料としない事
これを不完全ながら実現しているのはamazonアソシエイトです。商品ジャンルごとに紹介料率の差はありますが、これは問題となりません。同一ジャンル内での紹介料率はほぼ同じなため、良い商品の代わりに、高額な紹介料の粗悪な商品を紹介する行為は起こりません。また数多くの商品が取り扱われており、ユーザが本当に良いと思った商品を紹介できます。
多くのアフィエイトサービスでは運営も利用者も紹介料の多寡ばかりを重要視していて、商品の質は重要視されていないように感じます。これは改善すべき問題と考えます。
280blockerでの対応
blogで商品画像を紹介したい時はamazonアソシエイトが便利です。そのため、利益を考えていないサイト運営者でもamazonアソシエイトは広く利用されています。商品紹介記事を読む時にはamazonアソシエイト画像がある方が消費者にわかりやすいと思う事と、上記に挙げた不公平な商品紹介が起こりにくい事からamazonアソシエイトはデフォルトで表示しています。またamazonアソシエイトの不適切な設置サイトはamazonへ連絡すれば迅速で対応していただけるのも個人的には評価が高いです。ただ、ユーザにとっては消したい方もいらっしゃると思いますので、280blockerではamazonアソシエイトを設定で消せるようにもしています
その他のアフィリエイトサービスへの対応はどのようにするのが望ましいか広告ブロックユーザからの意見はばらばらです。ただそれらの広告ブロックユーザからの意見を尊重しながら対応を決めています。最近リダイレクトの悪用が目立っていますので、このあたりは対応しないといけないなと思ってます。(別途記事を書く予定です。)
ネット広告の闇についての特集番組
2019年1月22日(火)22:00からNHKクローズアップ現代で「追跡!“フェイク”ネット広告の闇」が放送予定です。その前にひとまず自分の考えをまとめてみました。どのような放送内容か楽しみです。