気象庁HPの不適切な広告について

2020/9/15より運用が開始された気象庁のホームページの不適切な広告と Google Adsenseのポリシー違反について、取り急ぎまとめました。

これまでの経緯

2020/9/15の14時から気象庁の気象庁ホームページへのウェブ広告掲載が開始されました。(気象庁|報道発表資料 )

これに先立って行われた長官会見で広告ブロック機能拡張が紹介され、多少話題になりました。
気象庁が定めた広告掲載基準はかなり厳しいものでしたが、運用型広告ではそのルール通り行うのはかなり困難と思われました。
気象庁ホームページへのウェブ広告に関する掲載運用方針
気象庁HPの広告掲載基準

不適切な広告について

2020/9/15に実際にアクセスして広告を見たところ、規約違反と思われる広告が複数表示されました。
運用型広告というのはホームページ側ではスクリプトのみ設置するものでGoogle Adsenseが最も有名です。どのような広告が出るかはユーザーがアクセスしたタイミングで決定されます。運用側で広告ポリシーを定めてもそれにそぐわない広告が表示される事がしばしばあります。
運営者が不適切な広告を見つけて排除することは可能ですが、膨大な労力と常時監視が必要であり現実的ではありません。Google Adsenseを使用した運用型広告で気象庁の広告掲載基準を遵守するのは不可能ではないかと思います。

例1)ブランド品を格安で販売する正規代理店ではない怪しげなサイト

例2)連絡先不明の不思議な日本語の携帯ケースショップ

気象庁のホームページを何度かリロードするだけでこのような広告が複数見つかりましたので、探せばもっともっとたくさんの不適切な広告が見つかるかと思います。

広告非表示ボタンについて

気象庁のページの一番下に広告非表示ボタンがあります。このボタンを押すと、広告部分にCSSでdisplay:noneが設定され気象庁の広告を一時的に非表示にできますが、これはGoogle Adsenseのポリシー違反です。
以前の気象庁長官会見でテレビに映すときに広告を消したいという質問がテレビ局からあり、その解決方法としてボタンが追加されたのだと思いますが、不適切な方法かと思います。

”AdSense コードを以下の方法で改変することは禁止されています。
・display:none などを使用して広告ユニットを隠す(ただし、レスポンシブ広告ユニットを実装している場合を除く)”
AdSense 広告コードの修正 – AdSense ヘルプ


iPhoneのスクリーンショットの元データが欲しいとの連絡がありましたので置いておきます。提供元:280blockerって書いてもらえればスクリーンショットの再利用や加工、転載OKです。
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