暗号化DNSの「簡易」の意味

280blockerアプリに暗号化DNSを使った簡易ブロックが加わりました。これは約100個の広告ドメインのみをブロックをする機能ですが、この「100」という数字についての解説です。

100個でブロックできる割合

280blckerの広告ブロックフィルタには約4000個のルールがあり、そのうち1200個がドメイン名でのブロックです。
今回の暗号化DNSはその1200個の中でよく使われる100個のドメインだけを用いていますが、どれだけブロックできているのか、以前に設置した広告ブロックDNSサーバーの統計で確認してみました。広告ブロックDNSサーバーは1200個のドメイン全てを使って広告ブロックを行っていました。

このグラフは、ブロックされた頻度が高い順番にドメインを並べて、その頻度を足したものです。パレート図といわれるものです。
17個のドメインだけでブロック統計の50%を占めています。67個で80%、115個で90%、173個で95%でした。
1200個のドメインブロックルールのうち半分以上はほとんど使われていませんでした。
100個だけで約9割のブロックができる事になります。

ドメインブロックには限界がある

ドメイン名でのブロックってそもそも限界があります。広告ブロックってドメイン名でのブロック以外に、URLでのブロック、要素非表示、その他の方法を組み合わせて精度の良い広告ブロックを実現しています。
それでも消えない広告は一定数あります。

ざっくり書くとこんな感じですが、この3つの割合のデータは持ってないので、どれが正解かは知りません。

いずれが正解にせよ、ドメインブロックでのブロックはそもそも消えない広告がかなりあるので、ドメインブロックはその9割程度がブロックできれば十分じゃないかなと考えています。
特にブラウザの広告はドメイン名だけのブロックでは目立つ広告が残りますので、コンテンツブロッカーや機能拡張などの他の方法と併用して精度の良いブロックを目指すのが良いと思います。

(話を単純にするために、280blockerで対応できていない広告ドメインについての話は省略しています。一定数あると思います。)